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女性と脂肪の深い関係
生物の存在自体も不思議だが、男と女、オスとメスがいるのもまた不思議である。人間の健康を考える上でもこの性別の差というものは外す事が出来ない重要な要素となっている。体型を見ても、脂肪の付き方や適正な体脂肪率が異なるように性差は大きい。特に女性は男性に比べて脂肪が付きやすく、それには様々な意味がある事が分かってきている。

近年の研究では、脂肪組織がただエネルギーを蓄えるだけの組織ではなく、身体の機能を調節するホルモンなどを分泌する内分泌器官として重要な役割を果たしている事が知られてきている。それは過剰な内蔵型肥満の蓄積が生活習慣病に影響を与えることを裏付けとなっているが、一方では女性の生殖機能にも大きく影響している事も報告されている。以前から、女性に脂肪が蓄積しやすいのは、出産や妊娠という重要な人生のイベントに備えてエネルギーを蓄えているのだと言われてきた。そして現在では、そういう役割以上に前述した女性機能を調整する役割を果たす為に必要な事が分かってきている。

痩せ過ぎも太り過ぎも女性の生殖機能を低下させる
女性の月経の開始は、年齢よりも体重や体脂肪量に関係しているとも言われており、極端なダイエットで痩せ過ぎたりすると無月経になり体重が増えて体脂肪が一定の量まで戻ると機能も回復するという。また、妊娠後、出産までに自然と増える体重が殆ど増えないような(増やさない)女性もいるようだが、胎児の発育や出産に悪影響をもたらすとの懸念も指摘されている。

その一方で、肥満もまた女性機能に異常をもたらすといわれている。月経異常について言えば、 BMI が22〜23が最も低く、24〜25で2倍のリスクにまで跳ね上がるという。日本人には滅多に見ないレベルの肥満であるが、BMIが35以上では5倍のリスクになるとの報告もある。そして、生活習慣病と同じく、内臓脂肪型の肥満者により多く見られるという。

妊婦の肥満と合併症
上記したように、「痩せ妊婦」の問題も存在しているのは確かだが、実際には「肥満妊婦」に関係する合併症や分娩異常の方が多いとの指摘もある。帝王切開や吸引分娩の率、妊娠中毒症、胎児の死亡率なども肥満妊婦では有意に高率を示すとの指摘がなされている。

こうしてみると、あらためて女性の健康にとって体脂肪の量が重要であることがわかる。

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