基礎知識

肥満の原因

脂肪には、体温の維持、臓器の保護、生理活性物質の分泌などのさまざまな役割があるが、 本来の最大の役割は飢餓から身を守るためのエネルギー貯蔵機能である。 人が吸収したエネルギーのうち余った分は脂肪として蓄えられ、食べ物が不足した場合の生命維持の為に使われる。

これは、少ない食べ物でも生き残る為に必要な能力なのだが、現代のように食べ物が不足することのない環境ではあまり意味がない。 むしろこの生命維持の能力のおかげで、人類は「肥満」という課題を抱え込んでしまったのである。

■肥満の原因いろいろ

食べ過ぎ
⇒肥満の最大の要素はやはり食生活にある。欧米化した食生活では日本人にふさわしい摂取エネルギーを超えてしまいがちであり、 過剰エネルギー摂取による肥満を食事性肥満という。

食行動
⇒良く咬まない、早食い、まとめ食い、間食・夜食の習慣、などの習慣があることが肥満と関係していることが報告されている。 これらの習慣の多くは、摂取エネルギーの増加や脂肪細胞の増加と関係しているといわれる。

運動不足
⇒肥満者人口の増加と運動量の低下の関係も指摘されている。運動は摂取したエネルギーを消費する為に使われるとともに、筋力の維持・向上、健康な骨格作りに大切である。身体活動能力の低下は、運動量と基礎代謝の低下を招き脂肪が蓄積しやすくなる。

遺伝性の肥満
⇒親が太っていれば、子供も太りやすい。これは生活環境が似ていることもあるが、遺伝的な体質による部分も大きい。基礎代謝や熱産生能力が通常よりも低い為にエネルギーの消費が少なく、それが肥満の原因となっていることもある。日本でも10人に1人はこの遺伝的な性質を持っているとの報告がある。

ストレス
⇒ストレスと食行動との関連も良く知られている。一般に、急性的で強いストレスは食欲を減退させるが、日常的な慢性的ストレスは食欲を増進させるといわれる。中間管理職など、慢性的なストレスにさらされて太り始める人も多い。

二次性肥満
⇒上記のような原因があまりない場合でも、何らかの病気や薬物の影響を受けて肥満になってしまうことがあり、これを二次性肥満という。肥満者全体の約5%に見られ、高インスリン血症や副腎皮質ホルモンの分泌過剰などのホルモンの分泌異常や、脳の異常、薬剤の副作用によるものなどが知られている。

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